「社内検討で止まる」を防ぐ!最新トレンド「バイヤーイネーブルメント」と合意形成の罠
「お客様との商談はすごく盛り上がったのに、その後の『社内検討』でズルズルと保留になり、結局流れてしまった…」
BtoB営業に関わる方なら、こんな悔しい経験が一度はあるはずです。
なぜ、お客様の社内稟議はそこまで難航するのでしょうか? 上級テキスト(セールスマネジメント編)でもご紹介している通り、BtoBの購買活動に関わる意思決定者は平均して「5.4人」も存在します。財務、現場、システム開発など、異なる立場のメンバー全員の合意を取り付けることは、お客様自身にとっても至難の業なのです。
そこで近年、アメリカをはじめとするBtoB営業の最前線で急激に注目を集めているのが「バイヤーイネーブルメント(Buyer Enablement:購買支援)」という最新アプローチです。
これは、営業が「自社の商品を売る」のではなく、お客様が「社内で買うための作業(稟議や調整)」を徹底的に代行・支援するという逆転の発想です。
今回は、この最新トレンドと、営業担当者が果たすべき「社内調整の“お膳立て”」についてスライドにまとめました。

商談では手応えがあったのに、いざお客様が社内に持ち帰ると「検討がピタッと止まってしまう」。BtoB営業でよくあるこの現象は、営業の熱意や商品力とは別のところに原因があります。最新のセールス理論から、その解決策を紐解いていきましょう。

米国の最新調査よると、BtoB営業の購買活動に関わる意思決定者は平均して「5.4人」存在することが明らかになっています。マーケティング責任者、財務責任者、システム開発部長、調達担当者など、多様な人材で構成されているため、意思決定者全員の合意を取り付けることは非常に難しくなっています。

私たち営業は「自社と他社、どちらが選ばれるか」でお客様が悩んでいると思いがちです。しかし、お客様の社内調整で一番難しいのは「業者の選択」ではなく、そもそも「どうやって自社の抱える問題を解決するか(ソリューションの決定)」について意見がまとまらないことなのです。

ここで登場するのが、Gartner(ガートナー)社が提唱し注目を集めている「バイヤーイネーブルメント」という概念です。これは、営業が「自社の商品を売り込む」のではなく、お客様が「社内を説得し、購買活動を進めるための作業」を肩代わりして支援するというアプローチです。自社商品のパンフレットを渡すのではなく、上司を説得するための「他社との比較表」や「費用対効果(ROI)の計算シート」「稟議書のテンプレート」を渡すのがこれに当たります。

上級テキストでも触れられていますが、意思決定者間での合意形成を難しくする要因の一つが「言語・表現」の違いです。営業担当者は、意思決定者たちが共通の言語でスムーズに話し合いができるよう、営業用資料を「社内資料」として作り直して提供するなどの“お膳立て”が求められます。そして、社内で合意形成を精力的に進めてくれる「モビライザー(推進者)」を見出し、彼らが社内を説得しやすくなるよう徹底的に支援することが重要です。

意思決定の初期段階で顧客企業内での検討に介入し、合意形成の“調整役”となることができれば、営業活動を圧倒的に有利に進めることができます。これからの営業は「説得者」ではなく、お客様の「購買プロジェクトの伴走者」を目指しましょう!
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この記事の詳細はセールスの教科書をご覧ください。
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