「社内で検討します」で終わらせない!顧客の社内説明を支援するBtoB営業の新常識(セールススキル・チェック)
商談の最後に、「内容はよく分かりました。来週の部内会議で説明してみます」と言われたら、少し安心したくなるところです。
担当者は提案に前向き。
あとは社内で検討してもらえばよい――。
しかしBtoB営業では、ここから先にもう一つ重要な壁があります。それは、「担当者が、あなたの代わりに社内で提案を説明できるか」という壁です。
今回は、商談後のフォローで差がつく「顧客の社内説明を支援する」という視点を、クイズ形式で考えてみましょう。

あなたは法人向け業務システムを提案しています。

さあ、あなたならどうしますか?商談そのものはうまくいっています。ポイントは、「営業担当者がその場にいない次の会議で、何が起こるか」です。少し考えてから、正解を確認してみてください。

正解は、3でした!商談では営業担当者が説明する側ですが、商談が終わると役割が変わります。次に社内で説明するのは、顧客担当者自身です。営業担当者が30分かけて説明した内容を、担当者は社内会議では5分程度で説明しなければならないかもしれません。しかも、その場には今回の商談に参加していない上司や他部署の人もいます。つまりBtoB営業では、商談後、顧客担当者が「社内で営業する側」になるという視点が重要です。

もちろん、詳しい提案書を送ること自体が悪いわけではありません。しかし、50ページの提案書を送っても、担当者が社内会議で50ページすべて説明するわけではありません。むしろ、
「なぜ導入するのか」
「導入すると何が変わるのか」
「どの程度の費用が必要なのか」
といった重要なポイントを、簡潔に説明できる状態にすることが大切です。
例えば、
「来週の会議では、どのような点をご説明される予定ですか?」
「よろしければ、社内で説明しやすいようにポイントを3つに整理しましょうか?」
と支援することができます。

この考え方は、近年のBtoB営業で注目されるバイヤーイネーブルメント(Buyer Enablement)にも通じます。営業の役割を「商品を説明すること」だけで捉えると、商談が終わったところで仕事も一段落したように感じます。しかし実際には、顧客企業の中では、その後も購買プロセスが続いています。複数の関係者が情報を確認し、比較し、予算を検討し、合意を形成していきます。
そこで営業担当者には、顧客がそのプロセスを進めやすいよう支援する視点が求められます。
つまり、「この担当者は、明日の社内会議で説明できるだろうか?」「そこでどんな質問を受けるだろうか?」「何があれば社内で話を進めやすいだろうか?」というところまで考えることで、商談後に提供すべき支援が見えてきます。

担当者が前向きだからといって、商談が自動的に前へ進むわけではありません。特にBtoB営業では、担当者の先に上司、他部署、経営層など複数の意思決定者が存在します。だからこそ、「自分が売る」だけではなく、「顧客が社内で買える状態をつくる」という視点が大切になります。次に「社内で検討します」と言われたときには、「社内でご説明される際に、何かお手伝いできることはありますか?」と、一歩先まで考えてみてはいかがでしょうか。
セールススキル検定公式テキストでは、このようなBtoB営業の購買プロセスやコミュニケーション、問題解決に必要なコンピテンシーを体系的に学ぶことができます。
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