セールスキャリア開発とは、セールス職に従事する方々が自身の目指すキャリアの方向性に向けて、適時適切な能力開発を行い、必要なキャリアパスを選択し、実績を積み重ねることで、セールスのプロフェッショナルという社会的評価と地位を確立して活躍するようになるための一連の活動のことです。
特定非営利活動法人セールスキャリア開発機構では、様々なセールス職を具体的な仕事の内容に従って、大きく3つのタイプに分類しています。
セリングプロセスの初期段階で見込み客に接する機会が多いインサイドセールス、そして主に商談・案件を進めるフィールドセールス、さらに一旦受注をした顧客に対する営業活動を行うフォローアップセールスは、それぞれ異なるタイプのセールスとして区分する必要があります。
以下の表は、具体的な職務内容によって3つに分類したセールスのタイプと、それぞれのタイプでセールスを進める上で必要とされるコンピテンシー(行動特性)※ を一覧にしたものです。「どのタイプのセールスでも高業績を上げることができる」という営業担当者は、実はさほど多くありません。営業担当者個々人が、自身のキャリア開発を志し強化すべきコンピテンシーが何であるかを理解し習得することが肝心です。このようなセールスにおける総合的な能力開発体系がセールるキャリア開発体系です。
尚、近年のセールスを取り巻く諸状況の変化に合わせてセールスキャリア開発体系の見直しを行い、2021年より新しい体系を提唱しています。これに伴い、従来のテレセールスがインサイドセールスに、訪問型セールスがフィールドセールスに変更され、4つのタイプが3つに統合されています。またコンピテンシーにも一部変更がありますので、ご注意下さい。
※「コンピテンシー」とは
ある特定の職務で高業績を達成するために必要な行動の特性。例えば、入社して年数が経つほど「責任感」や「マネジメント能力」は 高まっていくが、それに伴ってセールスの業績が高くなるわけではない。コンピテンシーはある特定の職務において必要とされる能力であり、 高業績者の行動特性を分析し共通要素を抽出して定められる。